グレート・リセット

連休に結婚式出席のため初の大阪へ。

LCCが結局経済的ということで初めて利用した。

思ったよりもボロいというか、内装の傷みがあった。

が、なんの問題もない。

成田ー関空間は1時間半くらいだったと思う。

関空に着き、昼だったので「エビフライあんかけナポリタン」を食す。

同道した後輩によれば「名古屋の名物じゃないすか」とのことだった。

なんば、という中心街と思われる場所へバスで1時間。

ややいかがわしいエリアのカプセルホテルにチェックイン。

受付は、クレオパトラのような韓国系の女性の方だった。

幅15センチほどの薄っすいロッカーに荷物をねじ込み、外出。

式まで時間があるので、道頓堀へ向かい、グリコのランナーと記念写真。

案外、清潔感がある街並み。馬場のほうが汚いのではないか。

そして、大量の外国人観光客。日本人は2割もいないのでは?と思うほどに。

そして、なるべく空いているたこ焼き屋たこ焼きを食べた。

とろみ具合が絶妙で美味しかった。

後、結婚式に出席。

結婚式もそれなりに数をこなすと、不動の心になるものだが、今回のはあまりにピュアでキラキラしていて、「そこまでやる?」という勢いがあり、ちょっと感動した。

覚めない夢に生きることができたら幸せなことだな、どうか覚めないで、と思った。

式後、串揚げ屋でどて焼やら大量の串を食す。繊細な衣で大変美味でした。

その後、夜の街を放浪。夜中になっても大勢の外国人観光客。

この賑わいは東京にはないのではないかと感じた。最近の東京の夜を知らないのでなんともいえないが。

カプセルホテルへ戻り、カプセルに入ると枕脇に「警戒」という謎の赤いスイッチがあった。どうやらこのスイッチを押すと、無断で誰かがカプセルに入ろうとしたときに照明がパッとつく仕組みらしい。ということは、無断で誰かが入ってくる可能性がある、ということである。共用の洗面所にはいちご柄のパンツを履いた体つきのいい男が延々と鏡に向かって身だしなみを整えている。ここがハッテンバなのだとしたら、彼らはスタンバイをしている、ということなのだろうと解釈し、あまり見ないようにした。

翌朝、何事もなく目を覚ました。あるいは何事かがあり、無意識下に記憶を押し込んだのかもしれないが外傷はない。よれよれと、浴場へ向かい、「案外、大阪に住んでみたら楽しいかもしれない」などと思いながら露天風呂に入り青空を仰いだ。そして、同道している後輩を起こし、朝の大阪の街へ出た。

朝食にうどんでも食おうかと店を探すがよくわからないので、ラーメン屋に入った。みるみる欧米系の観光客で埋め尽くされる店内。さして美味しくはなかった。隣の席の外国人は宇宙戦艦ヤマトのオープニングテーマをスマホで再生し始めた。外国語バージョンの。わざわざ周囲に聞こえるように再生するということは、かまってほしいのかな、とも思ったが、個人主義の欧米人からすれば聞きたいから聞いてるだけかもしれない、などと思いながら店を出た。

大阪に行ったなら蓬莱551の肉まんをおみやげに買うのが鉄板、みたいな話を何度か耳にした。後輩も同じらしく、蓬莱551へ行くことにした。スマホで調べつつ向かった。マックのとなりにある、ということでその方向をみるとマックがあった。そして、確かに「蓬莱」があった。ここか、ということでお土産用に肉まんを調達。店を出ると、マックを挟んで反対側に「蓬莱551」という店が!どうやら「蓬莱」と「蓬莱551」は異なるものらしい。詐欺、ともいえず、こちらのうっかりといえば、うっかり。しかたなく、551の方の肉まんも調達。ついでに肉まんを一個食う。皮が硬めで具がシンプル、というか私はものたりなさを感じた。後日食べた「蓬莱」の肉まんのほうがおいしかったと思うのは、ある種の負け惜しみなのかもしれない。

午後イチに出る飛行機に乗らねば、ということでバスターミナルへ向かう。バスを待つ間にお好み焼きを食おうということで、お好み焼き屋に入ったのだが、案外焼くのに時間がかかり、急遽テイクアウトにしてもらい、お好み焼きを片手にバスに走り込む。

関空のロビーでお好み焼を食らう。劇的にうまいというものではなかった。

そして成田へ帰りついた。

大阪滞在中の24時間で、エビフライあんかけナポリタン、たこ焼き、結婚式の食事、串揚げ、ラーメン、肉まん、お好み焼きを食べた。一日の食事量としてみたら、私としては多い。

そのお陰か、数日経って繊細な私の胃腸はブレイクダウンし、セブンのななチキがトリガーとなり、吐くわ下痢するわの体内大放出。二日間、固形物を口にできなかった。

そして、体重は念願の80キロを切った。

思わぬ形で願いは叶うものである。